読むジュエリーワンダーランドの旅 第2弾

こんにちは JFのミネワキです。

 

昨年末に「読むジュエリーワンダーランドの旅」と題して、オットークンツリ先生とメメントモリリングを、みなさんに紹介致しました。

新年も開けましたところで「読むジュエリーワンダーランドの旅」第2弾です。

 

取り上げるのは、コンテンポラリージュエリー界のスーパーノヴァ(超新星)、カールフリッチ氏を紹介します。

 

まずは、カールフリッチ氏のジュエリーを紹介しましょう。

Karl fritch / ring / fine gold,white gold / 2007

 

ゴールドバーそのものがセッティングされたリング。しかも本体のリングの方は、既製そのままの形です。

これをみると「?・?・?」という反応がもちろんおこるでしょう。

 

例えば「ゴールドのリングを作りなさい」という課題がみなさんにだされたとしても、こんなゴールドのリングを作る人は、まずいない。と思います。

カール氏はこのリングの前に、このようなリングも作っています。

 Karl Fritsch / Ring / Cut glass, oxidized silver / 2004

 

普通は、石ひとつひとつを大事にセッティングする、といった考え方でジュエリーを作るものですが、彼は、爪もなく、ただただ接着という方法で石を積み上げていくのです。

もし、自分がこのような作品を作ったとしたら、どんな風に思われるかが怖くて、よっぽどの勇気を持って取り組まなくては、世に送り出すことができません。

「タブー」・・・誰かがはっきりダメだといってるわけでもないのでしょうが、私たちは自分で勝手に、してはいけないことを決めてしまっているようです。

 

カール氏は、こんな不安なんて微塵も感じさせることなく、気にすることなく、想いのままに自分の手から産みでたものを私たちにみせてきます。

近年作ったものにこの「1kgの純金のボウル」があります。

この人は何者なのでしょう。ただ者ではありません。

展覧会で会ったとき「みきこ~ これいいだろ~ 出来たばっかりなんだぜ~」と自慢してきます。ジュエリーの世界では当たり前の素材たちを目の前にして、私たちはこれほどまでに無邪気にはしゃげるでしょうか。

 

カール氏は1963年生まれの50歳。

前出のオットー先生のもとで、1987年から1994年まで学びました。

スーパーノヴァのような彼の出現ほど、コンテンポラリージュエリー界に衝撃をおこした事件は後にも先にもいないでしょう。

アーティストもどんどん増えてくると、「○○っぽいな」と感じることが多々あります。

でも、カールはいつまでもカールであり、「カールっぽい」ものは決して誰も作れないし、作ろうと思っても無理。影響を受けることすら難しい存在です。

 

最新の個展 ”Lucy” で発表された作品は、

http://www.klimt02.net/exhibitions/index.php?item_id=29741

意外にも「ジュエリーらしい?!」という、彼の新しい無邪気さをこちらで見ることが出来ます。

 

それではまた、第3弾でお会いしましょう!

 

JFミネワキ

 

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ミュンヘンにある、ピナコテークデアモデルネという美術館では、カール氏がキュレーションを行った、コンテンポラリージュエリー458点のコレクションを見ることができます。世界中さがしても他にない美術館。おすすめです!

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