スイス研修旅行報告 part2

研修旅行も3日目ともなると学生にも疲労の色が見えるころと思いましたが、早起きをして散歩に出るほど楽しんでいました。

ここからは、研修旅行後半の様子をお伝えしていきます。

 

3日目にはスイスが誇る独立時計師であるフィリップデュフォー氏のアトリエ、ローマンゴティエ氏の工場見学にいきました。

企業に属さず個人で時計製作に打ち込む両氏は、それぞれに個性があり学生の憧れる存在でもあります。

デュフォー氏のアトリエでは年代物の機械が並び、本の写真で見た工房そのものが広がっていました。

デュフォー氏は学生に対しこれまでの作品の話、時計作りに対する情熱を語ってくれました。

その後、向かったゴティエ氏の製造工場は、個人で運営するブランドとは思えないほどの最新設備で複雑時計が造られていました。

完成した部品をひとつひとつ組み立て一本の時計が完成するまでとても長い時間がかかります。たくさんのパーツを組み立てる職人の姿を学生も真剣な顔で見入っていました。

夜にはデュフォー氏とジャガールクルトの元技術者であるジョエルコルディエ氏、ジャガールクルトの現役技術者でありヒコの卒業生である和田氏を囲んだ食事会と、とても貴重な時間を過ごしました。

時計業界の重鎮とスイスで働く先輩の話は、研修旅行でしか味わえない体験です。

学生たちは緊張しながらも、それぞれの技術者たちとの交流を深めていました。

4日目は世界三大時計メーカーの1つと言われるパテックフィリップ社の製造とカスタマーサービスの見学です。

高級時計の製造現場では多くの人が携わり一本の時計が組み立てられています。ひとつひとつの部品を丁寧に仕上げ慎重に組み立てる、そして、それぞれの工程で厳しいチェックを行い製品として世界中に出荷されていきます。数千万円を超える複雑時計や日本国内では手に入りにくい希少モデルの多くを間近で見ることができました。

5日目は、さらに世界三大時計メーカーの1つであるオーデマピゲ社の製造とカスタマーサービスの見学をしました。

製造現場を見学し、ケース研磨の部門では複雑な形状をしたパーツの磨きを実際に見せていただきました。そこには、機械で削り出されたパーツを職人の経験と勘、卓越した技術により仕上げられ、組み立て工程へと送られています。

最新の設備と技術者の技術によって生み出される時計には値段だけではない価値がありました。

 

研修旅行最終日は自由研修日となり、ジュネーブにある美術館見学や旧市街散策など、それぞれの時間を過ごし、その日行われていた蚤の市では掘り出し物探しを楽しんでいました。

(教員小林)は蚤の市で個人的に集めている古い置き時計を掘り出し、5つ購入。

ほかにもたくさんの時計や欧風の骨董品がならんでいて、物欲を刺激されました。

最後夜は全員そろっての食事会です。研修旅行を通して学年やクラスを超えた繋がりが生まれ、次の日には日本へ帰るという現実に、まだ帰りたくないという声もありました。

最後に、全ての企業や時計師の方々は時計修理を学ぶ学生に対してとても丁寧に説明をしてくれました。普段は立ち入ることのできない場所での見学では写真撮影の許されない場面がほとんどで、旅行に参加した学生しか見ることのできないことが多くあります。

 

また、研修を通して時計産業の中心地で生まれた製品の価値を再確認することができました。

今回、工場見学という貴重な時間を作っていただいた企業の方々、アトリエの隅から隅まで見せていただいた独立時計師の両氏、研修のサポートをしていただいた通訳の方に心から感謝申し上げます。

日本では味わえないスイスでの経験は、学生にとって大きな財産になった事と思います。

以上、スイス研修旅行の報告でした。

小林(kobayashi)