ADJ3年研修旅行報告

ADJ3年生が3泊4日で大阪・京都へ研修旅行に行った様子をお伝えします。

研修テーマは、『覧古考新』(古い事柄を顧みて、新しい問題を考察する)で、
目的は、最終学年に進学するにあたり、今後の制作の指標となるテーマを探す旅行です。

まずは「京都伝統工芸の現場を訪ね、工房を訪問、職人さんへの取材や体験から価値や美しさを考察する」グループワーク。

初日に京都伝統産業「ふれあい館」で京都の伝統工芸についてのレクチャーを受けます。
ふれあい館では京都の多彩な伝統工芸が体系的に紹介されているため、伝統工芸の価値や魅力を身近に感じることができます。

その後、各グループで、螺鈿、箔押し、和蝋燭、京薫香、京焼、神祭具、家紋、金工などの工房を訪問し、
職人の手仕事の現場を取材しました。
工房では、見学だけでなく職人さんの手仕事を体験したりと、伝統工芸に直接触れることができます。


ふれあい館での象嵌職人の実演

各グループが訪問、見学した工房の様子を紹介します。


中村ローソク(伝統製法でつくられた和蝋燭は内部が空洞のため炎がほのかに揺らぐ美しさを持つ)


嵯峨螺鈿 野村(数ある漆芸加飾技法のなかでも屈指の華やかさをもつ螺鈿は、漆黒の塗面に夜光貝や鮑など青貝の輝きを加えて彩るもの。その装飾性の高さから茶道具や装身具など幅広い漆器に用いられている)



京金箔押 常若(漆を接着剤として対象物に金箔を施す技術。平面・立体を問わず自在に金箔を押す技は建築や仏像など幅広く用いられている)


牧神祭具店(釘を使わずに木材同士を接合する[仕口]や、木材を自在に曲げて成型する[曲げ物]などの伝統的な木工技法を今に伝える)


林龍昇堂(香木をはじめ、焼香や線香、匂袋など幅広い香製品を製造販売)


家紋の古我(計算上は1億を超えるといわれる家紋を正確に描き分ける伝統技術は高度な分業制を持つ京都の染色業界ならでは)

3日目には、大阪・四天王寺で行われている骨董市へ出かけました。
古美術(金属工芸品、焼き物、織物など)を手に取り、お気に入りがあれば価格交渉して購入するなど、
自分の制作に活かせるモノを探しつつ散策しました。


工房見学、骨董市を訪れたあとは、ヒコ大阪校の教室をお借りし、プレゼンテーションの準備と旅行で得た個人成果をまとめます。


グループごとに、工房見学、体験で得た情報や、感じたことを発表します。

研修の締めくくりとして、それぞれが今後の制作の方向性やキーワードなどをまとめました。

3年次の締めくくりとして、また、4年次の始まりとしての4日間の研修旅行は学生達にとって、
卒業までの1年間の過ごし方を考える機会になったと思います。
この研修を通して、感じたことや学んだことを、最終学年の制作に生かしてくれることを期待します。

米田(tasaka)