読むジュエリーワンダーランド #5 素敵なジュエリーエキシビション in ミュンヘン

前回04#で紹介したオットー先生の大個展に負けじと、沢山の展覧会が開かれたミュンヘン。

今回は、60箇所以上で行われていたジュエリーエキシビションのなかからいくつかをピックアップして紹介しましょう。

まずは、池山先輩、岩本先輩、Junwon Jungさんの3人展 “IRONY FOREST”。

会場は、まさに、柱でできた森。

3人の植物的動物的な感覚のジュエリーが、森の中にひそむように展示されています。

 

 

左から、

岩本さんの作品は不思議な生命観。ビッチリと表面に貼られているのはピーマンの種だそう。

無機的な感覚と生命観が合致するのは、Junwon Jungさんの作品。

池山さんの作品「Holy Hole」は、朽ちてなお美しく神聖なイメージ。03#で、詳しく紹介しているのでそちらもご覧下さい。

 

これからの活躍も期待しています!

 

 

次は、女性アーティスト3人による ”all aboard”展

 

 

 

入って驚くのは照明の使い方。天井から直接作品だけにあたるようにライティングされています。

自然に作品に視線が集中します。

 

 

 

視線の先には、竹内美鈴さんの繊細なネックレス。昆虫の薄羽が忠実に再現されていて、その影もまた美です。

 

 

 

近年注目のアーティスト、Despo Sophocleousデスポさん。

 

木で作られたからくりのおもちゃのようなネックレス。ぱたぱたと体の動きに合わせて変化します。

 

この2つの展覧会を見ると「どう展示をするか」で、印象が全く違うことに気がつきます。

「自分の作品を見せるとき、どう展示すれば効果的なのか。」考えるのと考えないのではずいぶん違いが出てきそうです。

 

ここで今年一番びっくりした会場を紹介します。

 

“The Lunatic Swing”と題された展覧会です。

 

会場のすべての壁を、このような凸凹の状態に覆ってしまったのです。真っ白い清潔な洞窟とでもいいましょうか、進むほどに探検しているような気持ちになってきます。

 

また、作品がよい!のです。

この展覧会の6人、全員が伸び盛りの注目アーティストたち。

その中から3人をピックアップしました。

 

左から Melanie Isverdingさん,Attai Chenさん,Chitsaz-Shoshtaryさんの作品です。

 

素材と作り方と造形力がマッチしないとこんなジュエリーは出来上がらない! アタリ・チャンさんの作品にいたっては、本当にどう作っているのかわからないのです。見れば見るほど引き込まれていきます。

 

ミュンヘンの3月は、このような若いアーティストたちを発掘しにくる各国のギャラリストで賑わいます。

ここで見初められたアーティストは、世界中のギャラリーに羽ばたいていくのです。

 

では最後にとても素敵なジュエリーギャラリーを紹介しましょう。

 

 

 

名前は「schlegelschmuck」。Katja Schlegelさんのギャラリーです。

 

 

ギャラリーは、白で統一された整然とした空間。その中に、鉄の力強いSofie Hanagarthさんのブレスレットや

 

 

 

 

Karin Johansson さんのほのかな色合いの美しいネックレス、今若手再注目のBenedikt Fischerさんのヘルメットに彫りを施したネックレスが並びます。

 

なんと、ギャラリー内に作業スペースもあって、そこでKatjaさんをパチり。

 

 

私がみている間も、世界中の学生たちが見学に訪れていて、作品をじっくり見ていました。

 

 

ギャラリーはもちろんですが、こんなところでもコンテンポラリージュエリーの展覧会が行われています!

 

 

左は、ユーゲントシュティール(ドイツのアールヌーボー)様式の侯爵のお屋敷 ヴィラシュトゥック。

右は、ミュンヘンの中心部に建つ古代美術博物館。観光名所でもあるこんな博物館にもアーティストのジュエリーが展示されるという、さすが、コンテンポラリージュエリーの中心地、ミュンヘン。くどいですが、訪れるなら、絶対3月がオススメです!

さて、5回にわたって紹介してきたジュエリーワンダーランド。

素材や作り方はもちろん、見せ方、考え方、向き合い方も様々なジュエリーの世界。ここで知った表現の広がりを今度は自分に取り入れてものづくりを続けていきたいですね!

 

JWF嶺脇