Craft the leather 2017

インスティチュートコースの吉田 卓巳です。

5月7日〜13日にイタリアで開催されたワークショップ「Craft the leather」にヒコ・みづのジュエリーカレッジの代表として参加してきました。「Craft the leather」はイタリアタンニン鞣し協会主催のプロジェクトです。イタリアタンニン鞣し革の魅力を全世界に広げるためのプロモーション活動として、世界の有名なデザインスクールから学生と教員が招待されワークショップが行われます。

 今回の参加学校は下記の7カ国から10校。

日本・・・ヒコ・みづのジュエリーカレッジ、文化服装学院

アメリカ・・FASHION INSTITUTE OF TECHNOLOGY、RHODE ISLAND SCHOOL OF DESIGN

イギリス・・・Central Saint Martins、ROYAL COLLEGE OF ART

デンマーク・・・Designskolen Kolding

ベルギー・・・SINT LUCAS

スペイン・・・Istituto Europeo di Design Madrid

ドイツ・・・HFK-Bremen

「鞣し(なめし)」とは、動物の「皮」を製品に加工するための「革」にするために行われる工程です。

タンニン鞣しは植物から抽出されたタンニン(渋)を用いて行う鞣しのことで化学物質を一切使いません。

手間ひまやコストもかかりますが、経年変化を楽しめる高品質な革に仕上がります。

ワークショッブは全7日間で、前半はイタリアタンニン鞣し革の生産・加工・特徴について理解を深めるための講義や様々な現場見学プログラム。

後半は実際に手を動かし革の可能性を探ります。会場はサミニアートにある修道院を改装して建てられた自然に囲まれた美しい施設です。

ワークショップ初日。

まずは、タンナー工場へ。トスカーナ地方の高品質なタンニン鞣し革の生産から加工、特徴を知るため、工場を見学しました。防腐の為、塩漬けにされ、積まれている原皮。

タンニンに漬け込み鞣し、ドラムで革を洗い、乾燥。

次は、浄水場へ。トスカーナ周辺の100社以上あるタンナー工場が出資し設立した浄水場です。ここでは、タンナーから出た汚水の99.9%(ベジタン汚水)、95%(クロム汚水)を浄化することができます。

夕方からは、宿泊先の施設に戻り、自己紹介として作品のプレゼンテーションを英語で行いました。

様々な国から、様々なジャンルを専攻している人達のプレゼンテーションが聞けて非常に刺激的になりました。

 

2日目。

科学研究施設「PO.TE.CO 」を見学。革の品質検査や、原料が人にあたえる影響などを検証する機関です。

バッグメーカー「Ci-Va」の工場見学。

たくさんのパターンやひたすら裁断を手で行なっているかっこいい職人さんがいました。

シューズメーカー「BUTTERO」の工場見学。

靴を作るための機械がたくさんあり、一人一人が別々の機械を担当して製造していました。

3日目。

フィレンツェにて、ビスポークシューズ(オーダーメイド)のMario Bemer(マリオベーメル)のお店へ。

足型の取り方、使用する素材、サンプル作りと調整の仕方などを教えていただきました。

日本人の職人さんも働いており、道具の説明やメーキングまで丁寧に説明していただきました。

後半は、革小物職人Giorgio Testi氏の指導の下、革の特徴や色の付け方、道具の使い方などの説明。

その後は、協会より提供して頂いた革を自由に使い、革の新しい可能性を見つける実験をしました。

最終日には、実験したサンプルを全員で閲覧。

私は、ひたすら革をいじり、形を作りました。

タンニン鞣しの特徴であるモールド力を利用したり、色の付け方の実験などたくさんのことを試しました。

ワークショップに参加した私たちは、10月に行われるCraft the leather作品展に向けて、イタリアタンニン鞣し協会から革を提供して頂き、実際に靴の制作をします。完成作品をお楽しみに!

インスティチュートコース 吉田 卓巳

 

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