古墳のはなし【理事長:水野孝彦】

学生のみなさん、日頃デザインのヒントを求めているでしょう。

自転車やすし和食のみなさんもデザインのきっかけが欲しいですよね。

そんな時、古墳めぐりはいかがですか?

その時すぐでなくとも、あなたの胸深く沈んで、突然ひらめくことがあるかもしれません。

何しろ古墳時代の人々と私たちは血がつながっているのです。

 

写真① 多摩川マンションの古墳

 

みなさん、古墳って身近ですか?

歴史の教科書で見た、仁徳天皇陵しか思い浮かばない人が多いでしょう。

しかし意外に身近にあることが多いのです。全国に数万、コンビニの数くらいあると言われ(笑)、

写真の小さな丘みたいなものも古墳なのです。

これは、私の家の近くを通る多摩川近くのマンションの玄関近くにあります。

知らないで通り過ぎる人も多いのですが、以前から決してここを掘ってはならないと言われ、

付近には多くの貝塚跡もあり、古代人の住みついていた場所です。

 

 

写真② 多摩川古墳展示室

 

そんな古墳に親しむのに絶好の場所があります。

学校のある渋谷から東横線で15分、多摩川駅(急行停まらない)から歩いて5分のところに

古墳展示室があります。地図を見て下さい。近いです。

このすぐ横には亀甲山古墳もあり、一度訪れると古墳に大きな興味を持ちます。

ハイキングにもいいですよ。(展示室は個人用なら写真撮影O.Kです)

 

 

写真③ 古墳展示室内部の写真

 

中に入ると、古墳の大きな模型があります(多分実物大)。

上には埴輪が写真のように乗っています。内部を覗くと写真のように中央に木棺があります。

 

 

写真④ 木棺の人物写真

 

写真のような人物(古代の王)が木棺の中に寝かせられています。

胸の上にお守りの短刀、右横に矢、その上には儀式に使う鏡も置かれています。

顔を見て下さい。古代の人は儀式等では朱塗したのですね。

こんな格好で埋葬されていたのです。

 

 

写真⑤ 埴輪人物

 

この展示室に飾ってある埴輪です。とてもよくできているので、髪形やイヤリング、ネックレス、

ブレスレット等がよく見てとれます。椅子も見られます。一つひとつ見ていくと楽しいです。

 

 

写真⑥ 古代のジュエリー:金環

 

これが金環(きんかん)と呼ばれ、かなりの古代の人が男女を問わず身に着けていました。

銅線を丸く曲げて、金箔をつけていたのでこう呼ばれます。

写真は金箔が全てはがれて銅線だけになっているので、緑青が湧いています。

 

 

写真⑦ 古代のジュエリー:管玉(くだだま)ネックレス

 

写真のような石の丸パイプに穴をあけてネックレスがつくられていました。

もちろん専門の工人がいました。穴を開けるのに随分時間がかかったでしょうね。

 

 

さて、古代に興味を持ってもらえたでしょうか。

私たちは必ずこれらの人々と血が繋がっています。そうでないと私たちは今存在していません。

渋谷から近いので、古墳展示室で古代人の知識を仕入れて、近くの多摩川古墳を歩きながら、

ジュエリーのデザインヒントがつかめるかもしれません。

古墳ですが、電車や車で走っていて小さな丘を見たら、大抵古墳と思ってもいいくらい、

私も見つけます。

 

 

⑧ 刀の土器

 

最後に私が一番興味を持った土器を紹介します。これは刀を土器でつくったものです。

高さ1メートル位、埴輪は人物、動物等かなりありますが、刀の大きな土器はここでしか

見られないものでびっくりしました。土器づくりの職人さんがつくれと命令されたのでしょう。

 

2017年510

水野 孝彦

 

このコラムに関心のある方は、理事長までメール下さい。

hiko-j-art@jewelry.ac.jp

 

(Fukumoto)